オーストラリアについて
Australia in Brief
国防と安全保障
オーストラリアは、アジア太平洋とさらにその先の地域の安全保障を促進するため、他の諸国と緊密に連携している。
オーストラリアの国防と安全保障の政策は、強力な同盟や二国間の関係、多面的な軍事力、域内協力の強調など、数々の補完的要素からなる、多次元のものである。テロ、大量破壊兵器の拡散、脆弱国家や破綻国家などの安全保障上の重要課題に対する、オーストラリアの対応は多角的で、外務貿易省、国防省、連邦警察、各州の法執行諸機関、情報、国境警備、金融情報機関、税関、運輸安全など、一連の広範な機関が関わっている。
オーストラリア国益の防衛
オーストラリア国防軍 (ADF) の任務は、オーストラリアとその国益の防衛である。
複雑で変化する戦略環境に対応して、オーストラリア国防軍は将来起こりうる深刻な事態に対処し、テロや大量破壊兵器の拡散を含む現在の脅威に効果的に立ち向かい、域内の脆弱で攻撃されやすい諸国を助ける戦力を確保するため、再編成を行っている。
オーストラリア国防軍は、防衛戦力推進の指針となる、戦略上4つの任務を設定している。その任務とは:
- 確実なオーストラリアの国防
- オーストラリア近隣諸国の安全保障に対する貢献
- 近隣以外での緊急事態に対応するため、国際連合軍への貢献を通じた一層広範な権益の擁護
- 幅広いオーストラリアの権益を保護するための、平時における国家任務の遂行
ご存知ですか?
- オーストラリア国防軍は2007-08年度予算220億ドルを割り当てられた
- 2006-07年度通年の国防要員数 (シビリアンと軍人を含めた総員) は85,500人であった
- 2006-07年度のオーストラリア国防軍の正規兵員は51,500人以上、予備役兵員は19,500人
- 2007年6月現在オーストラリア国防軍の総資産は580億ドル以上あった
安全保障問題への関与
域内の諸国との長年にわたる二国間の防衛と安全保障に関する連携に加えて、オーストラリアはさらに、流行病、麻薬中毒、越境犯罪、テロ対策など様々な非軍事的問題に関する対話を含めた、二国間や域内、多国間の連携も拡大している。
アメリカとオーストラリアの間にある揺るぎない関係は、共通する戦略や国防上の利益の追求、特に世界や域内でのテロの脅威に対抗するに際して、イギリス、ニュージーランド、インドネシア、および日本との間で強化されている連携と共に、高く評価されている。
オーストラリアは、中国およびインドと密接で生産的な関係を保っている。マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピン、およびパプアニューギニアとは貴重な国防上の関係を長年保っていて、アジア太平洋 地域の多くの国とも連携を促進している。
テロと新しい戦略態勢
オーストラリアと世界の戦略態勢は、テロと大量破壊兵器拡散の問題がますます顕著になり、最近大きく変化してきた。
オーストラリア政府は、国内外におけるオーストラリア国民およびオーストラリアの国益を守るために、テロに対する果断で広範な対策をとっている。
オーストラリア連邦政府は、州や特別地域の政府、地方自治体、さらに民間部門や地域社会と緊密に協力し、有効な全国的なテロ対抗能力を構築することで、域内や世界におけるテロに対抗する努力に貢献している。
オーストラリアのかなりの数の諸機関が、法の執行、情報、国境管理と運輸の安全、防衛、対テロ金融とマネーロンダリング阻止、司法教育、緊急対応などを含む主要な分野で、域内のテロ対抗能力の育成に関わっている。
平和維持と人道的使命
オーストラリアは、 世界平和と人道に対する活動に加わり、 国連軍、多国籍平和維持軍、監視団などの活動を通じて、50年以上にわたって多くの貢献をしてきた。現在国連の平和維持活動のためにオーストラリアが負担している金額は、分担国のうち12番目の大きさに当たる。
広範な外交的努力の一環として、オーストラリアは国連の下で、あるいはその多くが国連によって認められたその他の多国籍行動の一部として、50以上の平和維持活動に参加してきた。オーストラリアは、近くは東ティモールやソロモン諸島、遠くはソマリアや西サハラにまで、平和維持のために、要員を派遣してきた。彼らの活動は、紛争の回避、解決あるいは抑制のための数多くの平和的手段を支援してきた。
1999年、東ティモールの独立賛成住民投票の後に、当地で暴動破壊行為が発生した際には、オーストラリア兵が派遣された。国連の要請に従って、オーストラリアは多国籍軍の編成と統率を行い、最大規模の兵員 (5,500人以上)を派遣した。
中東では、オーストラリア国防軍の要員が、イスラエル、レバノン、およびシリアで、国連休戦監視機構に参加している。 オーストラリアはこの監視機構に1956年以来参加していて、現在は要員12名を派遣している。またエジプトのシナイ半島駐留多国籍軍監視団にも貢献しており、現在はオーストラリアの要員25名がこの監視団を支援している。キプロスでは、1964年の創設以来、オーストラリア警察の要員が国連キプロス平和維持軍に参加している。
オーストラリアの軍事要員は、アフガニスタン、ブーゲンビル、カンボジア、エリトリア、エチオピア、イラン、イラク、ナミビア、ルワンダ、ソロモン諸島、ソマリア、スーダン、ジンバブエなどを含む多くの国や地域でも、平和維持や人道上の活動に従事してきた。オーストラリア国防軍は2005年10月に地震発生後のパキスタンや、2004年12月26日のスマトラ沖大地震直後津波に襲われたインドネシア、2007年サイクロン・グバに襲われたパプアニューギニアでも緊急救援活動に貢献した。
ご存知ですか?
- 1947年インドネシアで国連の要請を受けてオランダ領東インドに派遣されたオーストラリア国防軍の将校4名が、世界で最初の平和維持活動を行った
- オーストラリアの国防軍と連邦警察の要員は、現在アフガニスタン、イラク、東ティモール、中東、キプロスおよびスーダンで、国連の活動のため派遣されている。将校は国連以外の活動、例えばソロモン群島や東ティモールにも派遣されている
現在の国際活動
2008年1月現在、3,500人に上るオーストラリアの国防軍と350人の連邦警察の要員が、国と国益を守るための海外での活動に派遣されている。さらに450人に上る国防軍の要員が、オーストラリアの排他的経済水域での海上保護活動のため派遣されている。主な派遣活動には次のものが含まれる:
- イラク復興と再建に貢献するためのオーストラリア政府による海・空・補給支援
- 東ティモールでは、現地政府の要請による、平和と安定の再建支援
- アフガニスタンでは、Operation Slipperと名付けられた、国際治安支援部隊(ISAF)に対するオーストラリア国防軍の貢献。この作戦は、全世界でのテロ行為阻止活動を支援するため、国際社会と協力しようとするオーストラリア政府の決意の重要な要素である
- 法と秩序や経済統治を復活させ、行政機構を改善しようとするソロモン諸島政府を支援する、オーストラリア主導のソロモン地域支援ミッション(RAMSI)
国防と科学
オーストラリア国防科学技術機構 (DSTO) は、科学と技術をオーストラリアとその国益を守るために適用する責任を課せられた、オーストラリア政府の重要な機構である。
DSTOは、次のような任務でオーストラリアの国防を支援している:
- 国防に適用できる未来技術の調査
- 国の賢明な防衛資材調達を保証
- 新しい国防能力の開発
- 作戦効果の向上、安全性の改善、調達可能性の最大化、および維持費の削減による既存戦力の強化 DSTOの能力は、政府全体に関わる国の安全保障上のニーズにも応えている。DSTOは、オーストラリアの国防と国家の安全保障を支える能力を増強し、国家の富に貢献するため、産業、科学、技術の各界と緊密に協力している。
国防と産業
政府は、技術的に進歩した国防軍を支援できる、持続可能な国防産業を、国内で育成すると明言している。国防産業政策の第一の目標は、戦略環境に即応して、国防軍が装備や支援を費用的に効率良く確実に調達できるようにすることである。
国防は軍の装備品だけでなく、食料のケータリングや基地の支援から、医療サービス、情報技術、建物の建築に至るまで、広範な物資やサービスの調達を民間部門に大きく依存している。
オーストラリア全国で推定19,000人が、国防産業、特に航空宇宙、海軍艦艇の造船と修理、電子工学、陸上輸送車両などの分野で雇用されている。
ご存知ですか?
- 2007年に、オーストラリア国防科学技術機構(DSTO)は、オーストラリアにおける国防産業技術の100周年を祝った。
- 国防物資機構(DMO)は、オーストラリア最大の事業管理機構で、その使命は国防軍のための資材調達と維持である。
- 2007-08年度に、DMOは軍の装備とサービス調達と維持に、およそ96億ドルを支出する。
Online
- オーストラリア国防省(英語)
- オーストラリア陸軍(英語)
- オーストラリア空軍(英語)
- オーストラリア海軍(英語)
- オーストラリア国防科学技術機構 (DSTO)(英語)
- オーストラリア連邦警察(英語)