オーストラリア大使館東京

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オーストラリアについて
Australia in Brief

外交通商政策

オーストラリアの外交通商政策は、世界的な観点から国家の安全保障と長期的な繁栄を推進している。

オーストラリアの国際的な関与に関する3本の柱は、国連や世界貿易機構を含む、世界的な管理制度への積極的な参加、オーストラリアのアメリカとの同盟関係の強化、および躍動的で多様なアジア太平洋地域における外交と経済での関わりである。

主な国際政策の目標には次のことが含まれる:

  • テロ、大量破壊兵器の拡散や、麻薬取引、人の密輸、マネーロンダリングなどを含む越境犯罪によるオーストラリア人に対する脅威の削減;
  • 気候変動と世界貧困に対する包括的で効果のある国際対応への貢献;
  • オーストラリアの商品とサービス輸出に対する市場アクセスの拡大と、生産的な双方向投資の流れ促進;
  • 深刻な危機への対応を含めて、オーストラリア人に対する行き届いた旅券や領事サービスの提供;
  • 寛容で開放的、公正で公平な社会としてのオーストラリアの前向きのイメージ形成と、教育、研究、革新などでの国際的な協力相手としてのオーストラリアの魅力推進
  • オーストラリアは、北アジアの主要国である中国、日本および韓国と強力な関係を持っているが、これらの諸国はオーストラリアにとっての重要な市場でもある。またオーストラリアは、南東アジアではインドネシアやその他のASEAN加盟諸国とも、活発で永続的な二国間の緊密な関係を維持している。

オーストラリアは密接な域内の統合を支持し、地域の機構で主要な役割を果している。オーストラリアは、アジア太平洋経済協力(APEC)、東アジア首脳会議 (EAS)、ASEAN地域フォーラム (ARF)、太平洋諸島フォーラム (PIF)のメンバーとしても活動している。

オーストラリアは、ニュージーランドや太平洋諸島諸国とは、オーストラリアの長期的な太平洋開発パートナーシップを通じた計画を含めて、南太平洋における持続可能な開発、優れた統治ならびに地域の安定を推進するため密接に協力している。オーストラリアは、目下ソロモン諸島地域ミッション (RAMSI)の調整に努めている。

オーストラリアは域外では、アメリカおよびカナダと経済、安全保障、政治、社会、文化などで強力な連携を保っている。ANZUS(太平洋安全保障条約)を含めた、アメリカの安全保障に関する同盟体制は、アジア太平洋地域における平和と安定の維持に極めて重要である。アフガニスタンと東ティモールでは、オーストラリアは国際治安支援部隊に参加して、国際平和と安全保障や開発に貢献している。

オーストラリアとヨーロッパは、相互の強力な永年にわたる政治・文化・貿易・投資および人と人との関係を利用して、共通の利益推進を図っている。オーストラリアは、EU(欧州連合)と広い基盤の創造的なパートナーシップを構築し、気候変動、開発、国際貿易、安全保障など現在直面している重要課題を解決し、国際統治のより強力な制度を確立する決意を抱いている。

戦略的に重要な中東で、オーストラリアは重要な人的交流関係を持ち、貿易と投資面での関与も拡大している。オーストラリアは中東和平プロセスを支持している。

アフリカでは、オーストラリアは、特にイギリス連邦の同胞諸国と永続した二国間の関係を保っており、貿易と投資に対する関心と人的交流が増大している。

オーストラリアは、ケアンズ・グループを含めた一連の国際討議の場で、共通の外交・貿易政策に関連した利益を追求するため、ラテン・アメリカ諸国と協力している。またオーストラリアは、カリブ諸国とも友好的な関係を維持している。

オーストラリアには、その域内外で開発援助を提供し、人道的な危機に対応してきた強力な実績がある。オーストラリアは、開発途上国が国連のミレニアム・サミットで採択された開発目標を達成できるように協力している。不安定の原因になる貧困や不平等、統治の欠如などを削減して、持続可能な開発がなされるよう、オーストラリアは、2015年までに国際援助を国内総生産の0.5パーセントに増額し、より一層大きな役割を果たそうとつとめている。

オーストラリアは、1945年に創設された国連の原加盟国50カ国の一つとして、長らく国連が国際問題で果す中心的な役割を支持してきた。オーストラリアは、世界の平和と繁栄を支えるルールに基づいた国際秩序の維持、国連が果している重要な役割に積極的に貢献できるように、2013-14年度に国連安全保障理事会非常任理事国になることを望んでいる。

オーストラリアは、どの国も自国だけでは解決できない複雑な世界的なチャレンジに取り組む、国連やその他の多国間で構成された機構の努力の支持を強く決意している。その中には気候変動、生物多様性の損失、進行中の紛争や人権侵害、大量破壊兵器の拡散、越境テロと犯罪などが含まれている。

2007年に京都議定書を批准し、2050年までに国内の温室効果ガス排出を60パーセント削減する目標を約束することによって、オーストラリアは国際社会への最大の挑戦の一つに対して、効果的な解決策を開発しようとする国際的な努力に貢献する意図を明白にした。

テロに対抗するには域内と国際的な協力が不可欠である。オーストラリアの援助は、法の執行、情報協力、国境管理、輸送の安全保障、法の枠組み、テロリストによる資金調達への対抗、テロリストの化学、生体物質、放射性および核物質へアクセス阻止などを最優先にしている。オーストラリアはまた、積極的に寛容を推進し、テロリストの宣伝に抵抗している。

オーストラリアの安全保障に対する主要な脅威の一つは、大量破壊兵器(WMD)の拡散である。オーストラリアはこの難問に対抗するため、核エネルギーの平和的利用の普及が、核兵器計画へ転換されることが絶対にないことを保証するため、国際原子力機関(IAEA)のような多国間の機関と協力してきた。

またオーストラリアは、特にアジア太平洋地域で、大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発を企てる者が、要注意物質や技術の国際取引にアクセスできないようにするため、その効果的な管理も積極的に促進している。

オーストラリアは、核軍縮を進捗させて、多国間の軍縮体勢を強化することを固く決意している。オーストラリアは多国間での軍縮討議の場において、建設的かつ積極的な役割を演じ、核保有国を含めた諸国との二国間関係を通じて核軍縮を推進している。

オーストラリアの貿易政策の取り組みの中心は、多国間、地域内、二国間などでの交渉を通じた国境での通商改革と、オーストラリアの国際的競争力を向上させようとする国内での経済改革の二本の柱である。世界貿易機関 (WTO)のドーハ・ラウンドにおける野心的な成果を通じた多角的貿易改革の達成を、オーストラリアは交渉の中で最も優先している。

オーストラリアは、農産物、工業製品、サービスなどの全般にわたって、市場アクセスの改革を強く支持している。オーストラリアは、世界で最も効率の高い農業生産国の一つであり、WTOではケアンズ・グループの議長国として農産物貿易改革を積極的に推進している。

オーストラリアは、東アジア首脳会議(EAS)やASEAN地域フォーラムを含むその他の主要な地域フォーラムと共に、地域の繁栄と安全保障を促進する手段としてのAPECフォーラムを、一層強化する決意をしている。オーストラリアの輸出の70パーセントはAPEC加盟21カ国・地域向けであり、世界貿易のほぼ50パーセントがこれらの諸国・地域に向けられている。主な優先事項には、APECの域内での貿易と投資自由化の日程の前進や、APEC加盟諸国・地域の一層の構造的経済改革の推進が含まれている。

世界貿易の自由化に対するオーストラリアの努力は、域内および二国間の貿易協定で強化されている。オーストラリアは、ニュージーランド、シンガポール、タイおよびアメリカと、自由貿易協定(FTA)を締結している。その他数多くの主要な貿易相手国、特にチリ(すでに交渉は完了)、中国、日本、マレーシア、ASEANおよび湾岸協力理事会(GCC)とのFTAを交渉中である。

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気候変動

オーストラリア政府は、気候変動を現世代の課題であると考えている。政権交代後、最初に新政権が行ったことが、京都議定書(国際連合気候変動枠組条約京都議定書)の批准であったのはこのためである。他の諸国と同様に、オーストラリアの経済と環境は、気候の変動による影響を非常に受けやすい。オーストラリアは先進国として、気候変動に対応するために、国際的な指導的役割を果たす責任のあることを認識している。

気候変動に対するオーストラリアの取り組みには3本の柱がある。それは国内での温室効果ガス排出の削減、避けられない気候変動変への適応、そして世界的な対策形成のための協力である。

オーストラリアは、一層クリーンな新しい経済へと移行しつつある。持続可能で、競争力があり、気候変動の難問に耐えられるものであり、ますますCO2排出量の制約を受けるようになっている世界のなかで、繁栄するのに相応しい位置を占めた経済である。政府は京都議定書を批准し、2008年から2012年の間に、温室効果ガス排出を1990年の8パーセント増に抑えるという、議定書に定められたオーストラリアの目標を守る決意をしている。

またオーストラリアは、2050年までには温室効果ガスの排出量を2000年レベルの60パーセントにまで削減する約束をしている。この目標達成のため、2010年には国内排出量取引制度が導入され、削減の中期目標が設定されることになっている。さらに、オーストラリア政府は、国内における電力供給量の20パーセントを、2020年までに再生可能資源から調達しなければならないとする、再生可能なエネルギーの目標を設定し、政府のクリーン・エネルギー計画を通じて、再生可能エネルギーやクリーンコール技術などの開発を、産業界と協力して進めている。

オーストラリアは、国連の気候変動枠組条約を通じて、気候変動に対する今後の全世界的な対策の開発を支援するため、国際社会と密接な連携をとっている。この作業を援助するため、オーストラリアは、エネルギー安全保障と気候変動に関する主要経済国首脳会合(MEM)やクリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ、その他一連の二国間協力関係などの討議の場を通じて、世界の主要経済諸国と協力している。

オーストラリアは、気候変動に対応できるようにするため、発展途上国には実際的な援助を提供している。その中には、森林の破壊や劣化に由来する二酸化炭素の排出を削減することが、気候変動に対する公平で効果的な協定の一部であることの実証を目的にした、国際森林炭素計画での作業が含まれる。オーストラリアは、近隣諸国が気候変動に対応できるようにしたり、低排ガスのエネルギー技術開発支援、温室効果ガス測定やレポートなどの分野での技術専門知識を共有することを約束している。

気候変動は、すべての国家に影響する世界的な重要課題である。オーストラリアは、確実に全世界的な対策が構築されるように、積極的かつ建設的な役割を果たす決心をしている。

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