オーストラリア大使館東京

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オーストラリアの科学

オーストラリア人がノーベル賞を受賞

オーストラリア人のバリー・マーシャル氏とロビン・ウォレン氏が2005年のノーベル医学生理学賞を受賞しました。西オーストラリア州出身の両研究者はヘリコバクター・ピロリ菌を発見し、その功績が評価されました。

1982年、王立パース病院で働く若い医師だったマーシャル教授は、病理学者のウォレン医師と共同で、らせん状の未知の細菌(ピロリ菌)が胃に感染すると、胃炎による消化不良や胃潰瘍を引き起こし、胃がんのリスクも高めることを発見しました。臨床実験やマーシャル教授自らがピロリ菌に感染しその後治癒したことにより、発見が証明されました。

この細菌は、新種のヘリコバクター・ピロリ菌で、両研究者は、この細菌に対する生体検査、血液・呼気検査、抗生物質による治療の技術を開発しました。これにより、抗生物質による治療が可能となり、胃・十二指腸潰瘍の治療に革命をもたらし、胃がんの罹患率を大幅に減少させました。

マーシャル教授は、現在もヘリコバクター・ピロリ菌関連の研究を続けており、西オーストラリア大学・生物物理学部の分子生物学研究所長を務めています。マーシャル教授は、1981年に王立パース病院でインターン研修中に、胃炎に関心のある病理学者のロビン・ウォレン氏に出会っています。ウォレン氏はすでに定年退職しています。

マーシャル教授は、ヘリコバクター・ピロリ菌を隔離・培養した功績が称えられ、2002年に慶應医学賞を受賞しています。

今回の2氏の受賞により、オーストラリア人のノーベル賞受賞者は10人になりました。

過去のオーストラリア人ノーベル賞受賞者は下記のとおりです:

  • 1915年
    ウィリアム・ローレンス・ブラッグと父のウィリアム・ヘンリー・ブラッグ
    X線による結晶構造の解析で物理学賞を受賞
  • 1945年
    ハワード・ウォルター・フローリー卿
    ペニシリンの開発により医学賞を受賞
  • 1960年
    フランク・マクファーレン・バーネット卿
    免疫学で医学賞を受賞
  • 1963年
    ジョン・エクルズ卿
    神経や脳の働きを解明して医学賞を受賞
  • 1973年
    パトリック・ホワイト
    文学賞を受賞
  • 1975年
    ジョン・コンフォース卿
    生命体の構造に関する研究で化学賞を受賞
  • 1996年
    ピーター・ドハティ
    免疫の研究で医学賞を受賞
  • 2005年
    バリー・マーシャルとロビン・ウォレン
    医学賞を受賞