ミラー駐日オーストラリア大使
オーストラリアから日本への復興支援
2011年10月28日
オーストラリアと日本との間の長年にわたる強固な関係については、よく語られるところです。日豪関係は貿易のみならず、共通の価値観や利益、ますます深化する防衛及び安全保障面での協力に基づくものです。
しかしながらこのような関係の根幹をなすのは、一般の日豪両国民の間に築かれた人と人とのつながりです。そのような絆を通じて、緊密かつ重要な二国間関係が真の友情へと発展するのです。
日豪両国が共に自然災害に見舞われた本年、我々はその友情を再確認しました。クイーンズランド州をはじめ、オーストラリアの各地で洪水の被害が見られた1月には、日本の企業のみならず個人の方々が、すぐにわが国の復興のために多額の寄付金を寄せてくださいました。
また3月11日に東日本大震災が日本を襲った際には、オーストラリア国民も同様に支援の手を差し伸べました。オーストラリア国民及び企業は惜しみなく寄付を行い、寄付金以外にも、多くの個人や団体が様々な形で支援を提供しました。オーストラリア政府を代表して、寛大な支援を提供してくださった皆様に感謝申し上げます。
オーストラリア赤十字社は日本・太平洋災害基金を設置し、2,350万豪ドル(日本円約19億5,900万円)の義援金を集めました。セーブ・ザ・チルドレン・オーストラリア及びワールド・ビジョン・オーストラリアは震災直後に被災地入りし、食料、水、暖かい衣類や毛布の配布、避難所の清掃等を行い、被災者の方々を支援しました。
オーストラリア政府もまた、オーストラリア赤十字社及び太平洋災害アピールを通じて1,000万豪ドル(日本円約8億3,300万円)を寄付する等、迅速な対応を取りました。政府が派遣した76名の都市捜索救助隊は、南三陸町で生存者の捜索活動に携わりました。またわが国政府はオーストラリア空軍のC-17輸送機を派遣し、総重量500トンを超える救援物資、食料、水、人員の国内輸送を支援すると共に、福島第一原子力発電所での事故の収束に向けてC-17輸送機をさらに2機派遣し、特殊ポンプの輸送を行いました。さらに、南三陸町へ多数の食糧救援物資を寄付した他、ジュリア・ギラード首相が来日した際には豪日友好ディナーを主催し、1,600万円を超える寄付を集めました。
在日オーストラリア大使館でも、大使館員によるコミュニティ活動等を通じて41万円の寄付が寄せられた他、昭島市で行われたクリケット親善試合に職員が参加し、70万円を集めました。また多数の大使館員が東北地方に赴き、ボランティアとして被災地の方々のお手伝いをしました。
アライドピックフォーズ、オーストラリア・ニュージーランド銀行、BHPビリトン、オーストラリア・コモンウェルス銀行、西オーストラリア州政府、ヴィクトリア州政府及びクイーンズランド州政府、テルストラ・ジャパン、ジェットスター、株式会社アリストクラートテクノロジーズ、レンドリース・ジャパン、マッコーリーグループ、豪州食肉家畜生産者事業団、マレー・ゴールバン酪農協、ナショナルオーストラリア銀行、ノースウェストシェルフ・リエゾンカンパニー、カンタス航空、リオ・ティント、サーブコープ、トール・ホールディングス、オーストラリア政府観光局及びワインオーストラリアからも、総額2億6,000万円(政府主催の豪日友好ディナーへの寄付も含む)を超える寛大な寄付が寄せられました。
また義援金の他にも、多数の企業、団体及び政府は様々な形で日本を支援しています。
教育は特に、オーストラリア政府及びリオ・ティントによる支援の対象となっています。オーストラリア政府は、最も被害の大きかった地域の大学生、教職員、専門職従事者に渡航費、宿泊費及び学費を提供し、オーストラリアでの短期滞在を支援する新たな教育支援プログラムを発表しました。またエンデバー奨学金に毎年10名分の日本枠を設けるという、わが国の継続的なコミットメントも同時に発表しました。
リオ・ティントはコマツと連携し、10年間にわたり4億円を奨学金として提供することにより東北大学で学ぶ学部生及び大学院生を支援します。
豪州食肉家畜生産者事業団は、切望されている干草の提供や、専門知識交換のための肉牛生産者や東北の農業高校生のオーストラリア招待プログラム、また、数回にわたるチャリティーバーベキューの開催などを通じて、「いっしょにがんばろう、日本!」のスローガンの下で日本の畜産農家の方々や被災地域住民の方々に対し様々な支援を提供してきました。レンドリース・ジャパンは被災地のインフラ復興に携わった他、オーストラリア大使館の現地での拠点となり、領事業務等、大使館員による緊急対応を支援しました。トール・ホールディングスも同様に、領事業務にあたる大使館職員の後方支援を行い、また南三陸町への救援物資の運搬に携わりました。オーストラリア・ニュージーランド銀行は、被災地への緊急・復興支援として100万豪ドルの義援金を寄付し、中長期復興支援策の一環として、この内5300万円を南三陸町における生涯学習センターの建設費用として同町に寄付した他、被災地にて継続的なボランティア活動を実施しています。また、オーストラリアのフラッグ・キャリアであるカンタス航空は、東北リリーフホームステイプログラム及びオーストラリア政府による教育支援プログラムを援助するため、割引航空券を提供しています。ワインオーストラリアも、ワイン・ラッフルや試飲会等のチャリティーイベントを開催しました。
東京ゴアナーズ・オーストラリアンフットボールクラブは震災以来、東北地方でボランティア活動に従事しています。2010年に日本公演を行ったオーストラリア・バレエ団は、公演後に集めた募金及び公演による収益の半分をチャリティーに充て、125万円を超える義援金を寄付しました。ブランド・タスマニアもこの度、オーストラリアを代表するシェフである日系オーストラリア人の和久田哲也氏の協力の下、13万豪ドル(日本円約108万円)の小切手を東日本大震災遺児育英資金に贈呈しました。
オーストラリア国民、政府及び企業は、このような最も困難な時期の日本に対し、その支援ができることを名誉に感じてきました。日本がより強くなって東日本大震災からの復興を遂げると確信して、我々は引き続き出来る限りの支援を提供してまいります。
* 支援提供を行なった企業、団体の方で以上に名前が挙げられていない場合は、こちらまでご連絡ください


